2010年01月

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正月3日、国立劇場で尾上菊五郎さんの『旭輝黄金鯱(あさひにかがやく金のシャチホコ)』を鑑賞した。凧に乗って名古屋城の金の鯱を盗む大盗賊、柿木金助がすごい。宙乗りで客席を斜めに横切り、これまた客席に突き出た天主閣に着地するのだ。そして、金鯱のまたがった金助は、ふたたび空に消えるのだが、お楽しみはこのあとも盛りだくさんだった。ほんとうの水を使った池で、生きた鯱を捕らえる「鯱つかみ」に度肝を抜かれた。

並木五瓶の原作を大胆にアレンジしたというストーリーも、傑作だ。尾張藩を乗っ取ろうとする悪だくみの複雑なからみあいがおもしろく、主役の一人を演じる菊之助丈の艶やかな色気もいい。市村萬次郎さんも、三谷幸喜の『マジックアワー』で会計係の怪演を拝見して以来のおめもじだ。

だが、圧巻というか、驚きのピークは、金助が演じる怪しげな「金鯱観世音」出現の場面だ。伊勢の恩師の家で、信者を集めて観世音のご開帳となるのだが、ご本尊が立体写真のように出現し、千手をみごとに動かしながら、EXILEの「choo choo train」を披露。ご本家の中国障害者芸術団の千手観音も顔負けの完成度の高い至芸を見せる。そして、締めの台詞が、「まねきねこダック!」と来る。これには、レーシックしたばかり、病み上がりの我が眼玉も、ぎょっとばかりに飛び出した。菊五郎さんの「北千住観音」はすでにして名人芸の域に達している。

ほんとに、名古屋開府四百年を記念するかのような、この奇想天外な大作を、よくぞ一世紀ぶりに復活させてくださった!あまりのおもしろさに、おっとり刀で河村市長と菊五郎丈の楽屋に押しかけ、名古屋でも公演してくださいとお願いした。

写真カバー 尾上菊五郎さんの楽屋で河村名古屋市長と。
写真1  『旭輝黄金鯱』のチラシ
写真2  国立劇場にやってきたはち丸くん

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年末の26日、アラマタはとうとう手術室にはいった。近年とみに悪くなった眼は、読書すらも妨げるようになったのだ。こいつはもうイケナイ。本が読めなくなったら商売にならない。あきらめて、慶応大学の坪田先生にレーシック手術をお願いすることになった。  

白内障が進行しているので、再度手術が出来るようにしなければいけない関係で、視力0.8程度の回復にとどめる手術となる。普通なら、1.5には軽く戻るそうだが、アラマタはとりあえず、ド近眼が普通の近眼に戻ればいいので、余裕を持たせた手術にしていただいた。

手術台で、眼を大開きにされ、機械で固定された。瞬きができない。あとは視線を動かさないよう注意されるが、言われると逆に気に掛かる。必死で一点を凝視し、先生の激励に助けられて40秒余の間がんばった。まずは、角膜の一部を横にスライスし、端を残してめくり開ける。そこへレーザーがあてられると、焼け焦げる匂いがする。いろいろ見えるのだが、一点を凝視しているので何がおこなわれているのか、よく分からない。しかし、以外にも不安はなかった。両目の手術と乱視の処置を含め、手術は数分で終わった。眼が沁みて少し痛いが、後はまったく普通。十分ほどしておそるおそる目を開いた。

驚きである。この半世紀、裸眼で見る世界はいつも霧が掛かっていたのに、その霧がすっきり晴れている。隅々までがよく見える。さっそく活字を読んでみたら、黒い文字が痛いほど鋭く感じられた。
その後、坪田先生との対面があり、「おめでとうございます」と祝福してもらう。まさに「眼」が出た気分だ。こちらも最敬礼した。

アラマタは老眼もあるので、読書用の老眼鏡をかける必要はあるのだが、もう日常生活に不便はなくなった。ほんとうに、なんでも見えてしまう。半世紀ぶりの裸眼感覚に感動した。
レーシックはものすごい。こんなことなら、もっとはやく手術してもらえばよかった。一ヶ月のあいだ眼を保護しておけば、あとはダイビングもできるといわれた。よく見えるようになった目で、こんどは海中を眺めつくすぞ!!!


写真は手術30分後、執刀してくださった坪田教授と。
現在、術後3週間ほどだが全く問題なし。もう眼鏡オフで生活しているが、テレビではどこのおじさんだかわからなくなるので、度の無い眼鏡を着用している。

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2010年の年明けは雪だった

大晦日の夜、名古屋は雪になった。アラマタは名古屋城で行われる年越しイベントに参加するため、陣羽織に烏帽子姿で名古屋城へ。新年からの開府四百年記念イヤーを祝う最初のイベントだ。河村市長や吉田議長さんらと舞台にあがったときは、もはや吉良邸討ち入りの赤穂浪士みたいな気分。だが、大晦日の雪は信じられないほど神秘的で、会場に集まった市民のみなさん1000人と一緒に、エイ、エイ、オーと勝どきをあげた。

そういえば愛知万博の初日も雪だった。お客さんが少なく、この先万博はどーなるのだろう、と心配した事を思い出した。でも、第一回ロンドン万博の初日だって雨だったのだ、とカラ元気をだしたら、4月ごろからお客が集まりだした。名古屋の人は慎重すぎて火が付くのは遅いが、走り出したらものすごい。開府四百年祭もきっとそうなる!

人気キャラクターとなった「はち丸」が会場を盛り上げ、市民の人々がこしらえてくれた省エネ・エコのペットボトル灯篭がきれいに輝くなか、ついにカウントダウンが始まった。市長さんはリハーサルに退屈して、「夢つなごう、なごらっちょ」を歌いだし、司会の人を大慌てさせたシーンなど、かつての名古屋では考えられなかった楽しい展開だろう。
 
でも、本番のカウントダウンは、みんなの息がぴったり合った。お客さんと一緒になって、いい年が来るように祈った。雪模様に浮かぶ名古屋城が美しく、テレビ中継がなかったのが惜しいほどだった。

☆ブログ100回お知らせいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

写真カバー  名古屋開府400年祭マスコットキャラクター「400年の旅人はち丸くん」と。
写真1 烏帽子に陣羽織でいざ出陣
写真2 特別にライトアップされた名古屋城 
    向かって右の鯱だけがライトアップされているのには訳がある。
写真3 400年祭のキャラ達  右から「やっとかめのだなも」やっとかめ、というのは名古屋弁で久しぶりの意味。中央がはち丸くん。背中の風呂敷には願いを叶える星(かなえっち)が入っていて、人々の願いを叶えている。左が「エビザベス」名古屋嬢のエビザベスの向かって左の鯱はメスでお出かけ好き。今日も外出中なので、代わりに海老フライを乗せているのだ。
写真4 雪の中で頑張るキャラ達をステージ下から撮影
写真5 カウントダウン会場には雪にもかかわらず1000人がかけつけた。
写真6 雪の名古屋城もすばらしい!

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