2009年10月

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この10月、アメリカで、待ちに待っていたオークションが開催された。前回おしらせしたかどうか忘れたが、世界最高の雑誌挿絵原画&ピンナップ原画コレクターとして知られた人の遺品を一挙に出品するオークションが、来年にかけて数回行われることになった。今回は、その3回目で、いよいよ大物や傑作がぞろぞろと出始めるのだ。カタログには、19世紀のウォルター・クレーン、アーサー・ラッカム、20世紀のハネス・ボク、ジル・エルヴグレン、イノック・ボールズ、ピーター・ドライベンなどが並んだ。

そして、数日前、日本時間の真夜中3時からオークションがはじまった。アラマタも睡魔に襲われながら、ネットを通じてフロアー〔会場〕参加した。今回は、そのライブ会場の雰囲気をご紹介しよう。

参加の仕方は、こうだ。まず、あらかじめオークションハウスに参加登録をする。これは、ネットを通じてできる。クレジットカードの登録などは、落札できたあとでもかまわないので、メンバーになっておくのがよい。

つづいて、オンラインに刻々と挙がってくる出品物を、じっくり観察する。アメリカには多種多様なオークションハウスがあり、骨董品からガラクタまで範囲がひろい。アラマタは、たいてい、マンガと挿絵とコインと博物標本を売り立てするヘリテージ・オークションに注目する。今回も、ここだ。

インターネットからの入札は、締め切りが会場より1日ほど早くなる。事務的な問題だ。あらかじめ、インターネット入札者として、多少の入札をしておくほうが、手っ取り早い。  

いよいよ、当日。ライブオークションに参加するためのウインドーを開き、パスワードなど打ち込むと、ここに示したような「オークション会場での競売バトル」画面があらわれる。左の小さい画面には競売会場が写しだされ、絵と音声が同時配信されるのだ。去年はまだこのライブ画面がなく、テキスト画面だけだったが、もう同時映像が見られるようになった。すごいシンポの速さだ。

売り立て人がどなる声を聞きながら、いよいよバトル開始。画面には、ビッドするための赤いボタンが現れる。一回押すと、勝てる金額がインプットされ、画面に「今あなたがトップ!」と表示が出る。けれども、すぐにアウトビッドされるので、競り合いとなる。もしも落札できた場合、その落札額に19.5%の手数料が加算されるので、ぜひ心に留めておこう。

今回、ボールズは三点、傑作ばかりが出品された。一点目が欲しかったのでバトルに絡んだが、どんどん金額が上がる一方で、すぐに諦める。二点目もいいが、三点目はさらに傑作だ。狙うなら、二つの傑作に挟まれた二点目、と作戦を変え、バトルに参加。

こういう場合、フロアーにいる人たちも、一点目がすごく高価で落札されるのを見ているため、作品が派手な三点目を狙う場合、手前で売りたてられる渋い絵柄の二点目に勝負を掛けにくい。そう思って入札額をあげたら、うまい具合に会場でバトルを仕掛けてくるビッダーが出てこなかった。バンザイ!! 売り立て人がハンマーを叩いてくれるまで、息を殺して待った。今回は不況で予算も乏しく、とても勝てるとは思えなかったのに、なんと、このステキな二点目のボールズ作品は、一点目の三分の一弱で落札できた。バンザイ、嬉しい限りです。

もちろん、ここで買い入れた作品は、今後執筆する予定の、近代挿絵史をめぐるアラマタ最後の大作に使用する資料となる。原画と印刷されたものとの違いなどを比較するためだ。本がうまく出版できたら、これら資料類をどこかで展示して、みなさんに挿絵原画の世界を楽しんでもらおうと思う。

さて、お目当て落札のあとは、しばらくライブ画面を見物。もうビッドしないので、気楽な気分でみなさんのバトルぶりを見守った。それにしても、日本人がアメリカのライブ会場でバトルできるなんて、すごすぎます。すべてが悪い夢ではなければいいのですが。

とはいえ、来年6月には、いちばん大きなオークションが開催されるので、いまからドキドキしている。ハリー・クラークやカイ・ニールセン、ラボチェッタあたりの原画が出品されたら、とんでもない競売になりそうで、怖い。

〔写真説明〕
カバー 今回の狙いはイノック・ボールズの油彩画、雑誌のカバー絵〔1930年代〕
1 ライブオークション参加画面。右の赤いボタンを押すと、ビッドできる。
2 売り立て人が進行する。生の声も聞こえる。
3 SF挿絵画家として有名なハネス・ボクが競売にかけられる。
4 ピーター・ドライベンのすばらしい大作もバトル中。

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神奈川近代文学博物館で11月15日まで開催されている「大乱歩展」を見物に行った。
館長をつとめておられる恩師・紀田順一郎先生をはじめ多くの方々が長年の悲願を実現させた催しだけに、じつにおもしろかった。

入り口に飾られたのは、なんと、ローマ字愛好者としての乱歩さんの足跡。つづいて、鳥羽造船所時代の編集物が展示されており、これがまた実に立派な内容なので、びっくりした。やはり、才能はうまれつきだったのだ。そして、自作を整理して収めた「自著箱」だ。この表書きがきれいなレタリングになっているが、乱歩さんが仕事に詰まるとストレス解消のため蔵に籠もって自分で書いていたという話を、むかし、ご子息の隆太郎さんから聞いたことがある。さらに、橘小夢や竹中英太郎らの挿絵原画に眼福を得た。もちろん、なつかしい「BDバッジ」も展示されている。乱歩が制作したムービーが見られるのも、うれしい。横溝正史が療養していた諏訪を訪れたときの映像は、昔の作家の交流がじつに文化的で楽しかったことを実感させる。極めつけは、47歳までの人生を図表化した「鳥瞰図」だろう。最後に「探偵小説全滅す」とか書かいて、ショッキングだ。

乱歩ファンなら見逃してはいけない。ファンでなくとも、子どものころ少年探偵団ゴッコをして遊んだ思い出のある人や、マンガで知っている子どもにだって楽しめる。帰りに事務所に寄ったら、三重県で売られている「二銭銅貨」のお菓子を戴いた。いまや、乱歩は町おこしの決め手でもある。そういえば、来年開催の名古屋市開府400年記念事業でも、名古屋と縁があった乱歩さんをからめた舞台もつくろうという企画ももちあがっている。

そして、この大乱歩展のプロデューサーである紀田先生の講演が10月24日(土)14時から開催される。アラマタはなんとしても駆けつけるつもり。

大乱歩展/文字・活字文化の日記念講演会
□講師=紀田順一郎(作家・評論家・当館館長・大乱歩展編集委員)
□演題=「江戸川乱歩と少年探偵の夢」
■日時=2009年10月24日(土)14:00開演(13:30開場)
■会場=神奈川近代文学館 展示館2階ホール(定員220名)
■料金=一般1,000円(友の会会員800円)

詳細はこちらで
http://www.kanabun.or.jp/0b00.html#kida

写真カバー  大乱歩展
写真1.少年探偵団
写真2. 同74,75ページ
写真3. 乱歩が生まれた三重県名張町の二銭銅貨煎餅
写真4. 帰りは中華街の四五六菜館で打ち合わせ。写真は関帝廟

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10月4日 第55回名古屋まつりを見物に行ってきた。すごい盛り上がりで、名古屋名物のカラクリ山車が八台、市役所前にそろった。唐子が踊り、エビスとダイコクが大騒ぎすると、拍手喝采。アラマタもカラクリ人形好きなので、ムーヴィーで人形の動きを撮影した。中心部の栄では、三英傑の武者行列があり、なんと、交差点で鉄砲隊の撃ち合いが展開された。おもしろいの、なんのって!
動画のアップ方法がわからないので、youtubeにいろいろあります。
http://www.youtube.com/watch?v=t464D_Lbw74&feature=related

また、子どもの山車には、大夫400年記念のマスコットキャラクター「はち丸」が三体も登場した。よくぞここまで根付いてくれた、と感激する。

じつはアラマタは、名古屋市の開府400年記念事業(2010)のジェネラル・プロデューサーをつとめている。松原前市長、河村たかし現市長とも、「名古屋はおもしろい」という真実を世界に伝えられるイベントにしよう、と厳命を下した。記念年に向けた「テーマソング」ともいうべき『夢つなごう、なごらっちょ』は、河村市長が名古屋言葉を連発するボーカルで出演。マジメ一本と思われている名古屋がここまでおもしろいとは! と、みんなびっくりするにちがいない。さらに、トライデントコンピュータ専門学校の生徒さんが三ヶ月で完成した歌唱練習用アニメーション3本も、すばらしい出来だ。
http://www.nagoya400.jp/introduction/animation.html

ということで、来年一年、名古屋はお祭りだらけになる。記念式典も、パリのレビューみたいに楽しくしよう、と計画中だ。大道芸も、盆踊りも、ちょうちん行列も、あるぞ。今まで名古屋の人たちだけで密かに楽しんできた祭りを、「暴れんぼう将軍」の宿敵だった尾張藩主・宗春以来の規模で実現するので、期待してください。みんな、「なごらっちょ! で、行かにゃ・いかんでしょう!」

写真カバー  なごや祭りの山車 「唐子車」左と「二福神車」右
写真1 自称「織田信長の生まれ変わり」の河村たかし名古屋市長。織田信長の扮装で登場。
写真2 子ども山車のはち丸
写真3 鉄砲隊
写真4 開府400年マスコットキャラクター 左から400年の旅人「はち丸」名古屋市内の小学生からデザインを公募した。「エビザベス」金のシャチホコの片方が旅行に出ている間、かわりにエビフライをのせている。やっとかめ(名古屋弁でお久しぶり)の「だなも」
写真5 アニメーションを作ってくれたトライデントコンピューター専門学校の皆さん。

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